江戸前対決・アナゴはウナギを超えられるのか!?

見た目は蛇のようだがその味は格別なもの!

スタミナをつけたい、と思ったらまず頭に浮かぶ魚といえばうなぎだ。だけど、ヤツを喰らうには財布の中身ともご相談しないといけない高級魚。そこで、江戸前寿司でも有名なアナゴを、うなぎの代わりにできないかと、同じ焼き方でチャレンジしてみることにした。

うなぎの食べ方にも色々ある。たとえば開いた状態でタレをつけて焼いた蒲焼や、タレをつけずにわさび醤油や塩で食べる白焼き。あるいは細かく刻んで白米にまぶすひつまぶしなどが知られている。いずれも、うなぎの肉厚でウマ味が詰まった柔らかい肉を楽しむには、もってこいの食べ方。ただ、この魚、高級魚のため簡単に食べるというわけにはいかないのが難点だ。

もし、アナゴを同じように調理したら、果たしてうなぎのような食感と味を再現することはできるのか。また、よりリーズナブルに食べることができたら、うなぎの代わりとして成立するのか実験することにした。今回は、そのなかでも代表的な蒲焼にチャレンジ。

さっそく魚屋さんから大きなアナゴをお取り寄せする。見た目はたしかに、若干うなぎより小ぶりかもしれないが、さすが寿司屋の看板メニューとなる魚。太さといい艶といい、貫禄は十分だ。まずは活き〆をして血を抜き、下ごしらえも準備万端。

<アナゴの調理の仕方>

1.さばき方で左右均一に開くことがポイント。アナゴは外皮にぬめりがあるためなれない人がすると、包丁で手を切ることもしばしば。場合によっては魚屋さんにお願いして、さばいたものを購入するのがいいかもしれない。
2.蒸したあとに、じっくりと炭火で焼きあげる。炭火の遠赤外線効果もあって、ウマ味が封じ込められアナゴの持ち味を堪能できるようになるのだ。
3.うなぎのタレを全体に絡むようにつけるのがコツ。味の決め手は、タレがどれだけ身に絡むかによる。タレ壷につけて全体になじむよう、まわすとよい。均一に絡ませるのがポイントだ。
4.じっくりと焼き上げるほど、タレが身に染み込む。炭火で難しいのは、なんといっても火加減にある。アナゴを焼くときはタレが塗ってあるので、焦げ付かないように弱火~中火程度でじっくりと焼きあげるのが美味しく食べるコツだ。
5.焦げ目がついてきたら再びうなぎのタレにつけこむ。やはり仕上げは丁寧に。アナゴの味にムラをなくすためにも、もう一度、タレ壷のなかのうなぎのタレをくぐらせよう。これでまんべんなくアナゴの身にタレが絡むことになるのだ。
6.仕上げの焼き方はこまめに返すことがコツ。ここまできたら、あとは丁寧に仕上げるだけ。ちょと目を離して、せっかくのアナゴが焦げてしまったとならないよう、こまめにひっくり返すことをオススメする!
7.見た目はウナギにそっくり!? 果たしてどんな味わいなのだろうか……。



 

恐るべしアナゴのポテンシャル

うなぎばかりが注目されるこの季節、アナゴだって負けてはいない。おどろくべきアナゴのスペックを、この際うなぎと徹底比較してみた。そのおそるべきアナゴパワーはいかほどのものなのか!

 

見た目からして、うなぎそのままになった今回のアナゴ。気になるその味だが、一番驚いたのはうなぎに比べ、脂のしつこさがないのだ。こってりしたのがうなぎなら、アナゴは嫌味のないさっぱりとした脂加減で、とくに女性好みの味と言えそうだ。肉質もうなぎに遜色ないためこってり派とあっさり派で好みが分かれるだろう。いずれにしてもアナゴは、うなぎに勝るとも劣らないスーパーフィッシュだった。

 

取材協力
蕎麦居酒屋・濱膳
神奈川県横須賀市久里浜4-15-11 望月1F
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※本記事は、過去に食慢(日本文芸社)にて掲載し、それを再編集したものです。